幹細胞培養上清液（じょうせいえき）は、幹細胞を培養増殖するために利用した溶液の上澄みのことです。もとになる細胞は脂肪、歯髄、臍帯など様々です。以前はその上澄みが破棄されていました。しかし有効な成分が含まれている事がわかり、現在は美容医療のみならず様々な分野で活用されている注目の成分です。

 幹細胞培養上清液に含まれる成分には、様々な種類の成長因子、エクソソームなどが含まれます。成長因子にはコラーゲンを増やす線維芽細胞成長因子や血管内皮増殖因子、上皮細胞成長因子など数多くの種類があります。エクソソームは細胞から細胞に情報を伝達する小さなカプセルで、その中身は傷ついた細胞を修復したり、活性化するためのタンパク質やマイクロRNAと呼ばれる遺伝子の破片が含まれています。

 一般に「エクソソーム」と言われている製材は、幹細胞培養上清液からエクソソームを高濃度で取り出したもので、幹細胞上清液にもエクソソーム自体は含まれています。生成の方法によって成長因子やエクソソームの比率は異なります。

幹細胞培養上清液は含まれる成長因子の量が効果に影響します。エクソソーム製材も含まれる量が重要です。

当院のエクソソームは臍帯由来幹細胞上清液が原料のウォートンジェリーを使用しています。

どちらも美容皮膚科領域で、しわ治療、肌質治療などに使われています。

幹細胞培養上清液は、お肌のハリ、つや、小じわ、毛穴、ニキビ跡治療に。さらに傷ついた細胞を修復し、炎症を収める効果も加えるならエクソソーム注入が効果的です。アトピー性皮膚炎やケロイドの進行にも効果が期待できます。

 どちらも繰り返し治療を続けることで、より効果を発揮します。

 当院採用の幹細胞培養上清液とエクソソームは共に肌再生効果を狙った治療ですが、重視される成分が異なるため、上清液とエクソソーム交互に投与する、などお肌に合わせて医師がベストなプランを提案いたします。

①はじめに麻酔クリームを治療部位に塗布し、20分ほどお待ちいただきます。

②医師が皮膚のごく浅い部分に直径約0.18㎜の極細の針で注入していきます（ナパージュ法）。治療によってはやや深い所に投与する場合もあります（パピュール法など）。

※ハイフシャワー併用の場合は注射の前に行います。

※麻酔クリーム併用により痛みはごく軽度となります。麻酔クリーム代は別途2,000円となります。

［合併症］

皮下出血、腫れ、結節、熱感、アレルギーなど。皮下出血は数mm程度のごく小さなものが多いですが、最大2週間程度で改善します。

 

・妊娠中、授乳中、妊活中の方

・がん治療中、がん治療後の方

・免疫不全の疾患をお持ちの方、免疫を抑えるお薬を飲まれている方

・使用する製剤でアレルギーを経験された事がある方

・ドーピング検査を行う予定がある方

・今後献血をされる可能性がある方。施術後は献血ができません。